オートアナライザーご使用上の注意点
オートアナライザーご使用上の注意点
■流れを見るときの注意点
①流れを見るときは純水ではなく、試薬を流した状態で見る。
界面活性剤が入っていない純水を流しても正しい流れは把握できません。
②分節エアーが割れずに定期的に入っているか確認する。
入っていなければピンチバルブのポンプチューブやFMTチューブの交換を行ってください。
③流路上にヒーティングバスのある場合には温度の上昇と安定を確認する。
温度が上昇していないとピークの高さ不足、安定する前に分析を開始するとベースドリフトの原因になります。
■洗浄の注意点
①分析終了時はマニュアル記載の洗浄方法を確実に行ってください。積み重なった汚れがトラブルの原因になることが非常に多いです。
②試薬ラインに関しては毎日洗浄を行っていると思いますが、サンプルラインも週に1度以上は洗浄を行うと、よい状態で分析できます。
③ベースラインにノイズが多い、なかなか安定しない場合はフローセル単独の洗浄を行ってください。
■フローセル単独の洗浄方法
ベースラインにノイズがあり、試薬やポンプチューブに問題がない場合には、多くの場合フローセルの汚れが原因で起こっています。その様な時は以下の方法でフローセルを洗浄してみてください。
①フローセルの出入り口に0.090inchのタイゴンチューブを繋ぐ。
②チューブの片方を10ml程度のシリンジに繋ぐ。
③もう片方を6N HClを入れたビーカーに入れシリンジを引きセル内にHClで満たす。
④一晩放置し、その後フローセル内部を純水でよく洗い、HClを洗い流す。
■試薬に関する注意点
①試薬の保存期間に関しては保存期間を守ってください。保存期間が過ぎるとベースラインにノイズが入ったり、感度が落ちる原因になります。
②界面活性剤15%SLSは2週間以上、粉末の試薬も1年以上経過したものは使用しな いようにしてください。ベースラインのノイズの原因になります。
③試薬を保存する際は色の確認できる容器で保存してください。褐色瓶などで保存すると劣化していることに気づかず使用する恐れがあります。
④純水に気体が多く溶け込んだ状態で試薬を調整すると試薬に気泡ができ、ストローからその気泡を吸い込みスパイクノイズの原因になります。
■ポンプチューブ交換に関する注意点
①ポンプチューブの使用時間を把握し、200時間以上経過している場合は速やかに交換してください。
②ポンプチューブを交換する場合には1度にすべて交換してください。そうしないと流量のバランスが崩れベースのふらつきなどの原因になります。
③ポンプチューブの色には十分注意する。WHT/WHTとBLK/BLKなどは特に間違 えやすいので注意してください。
平成23年度社団法人日本環境測定分析協会全国大会(ランチョンセミナー)で、技術部の相馬龍尋が行いました講演の抜粋です。 「オートアナライザーのご使用に関するワンポイントアドバイスと技能試験について」
ビーエルテック株式会社 技術部